エンジンオイルが切れないうちに足しておこう…（笑）

そういえば、イギリスを愛する私がイギリス物を出してませんね。

やっぱり…王道というか。ハリアーを出してみましょうか。
技術的凝り性というと、ドイツ、それに次いで日本というイメージがありますが、変態的な感覚と執拗さにかけて言えば、イギリス人も負けてません。

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垂直離着陸。長大な滑走路や飛行甲板無しに飛行機を飛ばすというのは、特に軍用の面で、革命的な存在になれる。
そう思って、特に第二次大戦後の戦勝国において、垂直離着陸機の開発が始まりました。
その中で、変態的な粘り強さと執念で、画期的なエンジンを開発し、実用的VTOL（垂直離着陸）戦闘機を開発できたのが、イギリスです。

1960年、なんとか「浮かぶ」事に成功した実験機ケストレルは、1965年までに1000回近い評価飛行を繰り返し、実用化に向けてその役割を終え、9機中6機がアメリカに送られます。

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もう実験は十分と、ついに量産期の製作にかかります。先行生産型を経て、1967年に、ついに、世界初の実用的V/STOL（垂直・短距離離着陸）戦闘機、ハリアーGR.1がデビューします。

が、生産が始まったばかりのハリアーに、アクシデントが発生します。
8機完成した所で、そのうち7機をアメリカが奪い取ったのです。
海兵隊での性能評価用ということですが、非道ですね。
まあ、イギリスも、資金の4分の3をアメリカに出してもらっていたので、強く抗議できなかったようですが。

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それはともかく、ハリアーはイギリス海軍・空軍で採用され、初期ロットを奪い取ったアメリカも海兵隊用に採用、更に（西）ドイツ、スペインなど、多くの国がハリアーを空母艦載機や戦闘爆撃機として採用し、斜陽のイギリス航空界にビッグヒットをもたらしたのです。

何しろ、ハリアー実用化から実に40年近いのに、現在試験中のJSF（X-32・X-35）以外、ハリアーのパッケージを超えた機体が無いんですから、凄い話です。
なんでも、ハリアーⅢの計画もあるって話ですし。

…旧ソ連がYak-38なんていう、「とりあえず垂直に離着陸できます。それ以上は期待しないでください」的な機体を作っていたり、アメリカのロックウェルがXFV-12Aなんていう、見た目は革新的だけれどもF-5ベースのちゃちな作りの上、そもそも飛ばない物を作っていたりするのとは大違いですね（笑）