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ざわざわ森のがんこちゃん は、恐竜のがんこちゃんやその仲間たちが巻き起こす事件や葛藤を通して、道徳的な内容を伝える番組です。2/10(金)、東京都国立市立国立第二小学校で、ざわざわ森のがんこちゃん「ラッパーのゆうびんやさん」を使った授業が行われました。その様子を紹介します。
1年1組の道徳の授業です。担任の海馬沢(かいばざわ)一人先生は、授業の最初に「みんなの気持ちが準備できたら始めますよ」と呼びかけます。みんなが集中したところでテレビのスイッチをつけました。
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【ざわざわ森のがんこちゃん「ラッパーのゆうびんやさん」あらすじ】
ハジメドリが郵便配達を始めました。がんこちゃんは、日曜日に家族みんなで会いに行くよという、ガブさんにあてた大事な手紙を渡します。ハジメドリは配達中にその手紙を落とします。そしてそれを拾ったカッパのラッパーが自分が届けると言うのでお願いしてしまいます。 ラッパーは途中でランチの約束を思い出し、手紙を紙飛行機にして町の方にとばし帰ってしまいます。
そして日曜日。がんこちゃんたちはガブさんの家に行きますが、ガブさんは留守でした。手紙はガブさんのもとに届いていなかったのです。
事情を知ったがんこちゃんは、手紙をちゃんと届けなかったのかとラッパーに問い詰めます。ラッパーははじめはちゃんと届けたと言いましたが、みんなに責められた結果、紙飛行機にしてとばしたことを謝ります。
★ みんなで話し合いたいのはどんなこと?
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面白いシーンでは笑いながらも、真剣に番組を見ていた子どもたち。見終わると、先生はまず「心に残ったところや、みんなで話し合いたいことを教えてください」と尋ねました。たくさんの手があがります。
「なんでラッパーは手紙を紙飛行機にしたのかを話し合いたいです」「なんでラッパーははじめがんこちゃんに、手紙をちゃんと届けなかったことを言わなかったのかを話し合いたいです」「なんであとから言ったのかを話し合いたいです」 ・・・先生が指名したのは最初の一人で、あとは発表した子が次の子を指していきました。だれかが意見を言うと、周りの友だちから「たしかに」「いいね」と声がかけられます。
発表が一区切りつくと、先生は「みんなが話し合いたいと思うことを大きくまとめると、ひとつはラッパーが手紙を紙飛行機にして飛ばしたところ、もうひとつ ははじめそれを正直に言わなかったところですね」と確認しました。
★ 悪いことをしてしまったら、どうしたらいい?
次に先生は、黒板にキーシーンの写真をはりながら番組の流れをふり返っていきました。話し合いたい場面のひとつである、ラッパーががんこちゃんの手紙を紙飛行機にして飛ばしたシーン。先生がラッパーの気持ちを尋ねると「めんどくさい」「町は遠いから、ここで飛ばしちゃったほうがいいや」「ちゃんと届くかな」といった声があがりました。
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そしてもうひとつの話し合いたい場面である、ラッパーががんこちゃんに問い詰められるシーン。この時のラッパーの気持ちについて「ちゃんと届けておけばよかった」「怒られそうだな」「あやまろうかな。うそついちゃおうかなと迷う」「言う自信がなくなった」といった声があがりました。
先生は「ラッパーははじめ手紙をちゃんと届けたと言っていたけど、最後はそうでないことを認めてみんなに謝りましたね。君たちは、謝ってよかったなって思った時はありますか?」と尋ねました。すると「テーブルに落書きをして、弟のせいにしようとしたことがあります。でも謝ったら、お母さんは正直でいいよと許してくれました」「お母さんの大事なバッグにシールをいっぱいつけちゃったけど、謝ったら許してくれました」という発表があり、「よかったね」と声があがりました。
最後に先生は子どもたちの方を向き直り「先生は小さいころ、野球をしていたらボールが近所の家のガラスに当たったことがあります。その時先生は、怖くなってそのまま家に帰ってしまいました。でもずっと気になって、夕方謝りに行きました。ものすごく怒られたけど、正直に話したからすっきりして、謝ってよかったと思いました」と自らの体験を話しました。そして「今日はみんなといろんなことを考えられてよかったです」と言い、授業は終わりました。
★ 授業を終えた海馬沢先生にお話をききました。
――子どもが自分たちで意見の発表をつないでいく方法が印象的でした。
以前先輩の先生から「45分間の授業の中の、半分以上を子どもの持ち時間にしなさい」とアドバイスをされたことがあって、以来このやり方を大事にしています。子どもたちにはいつも、ほかの子の意見をしっかり聞いて自分の発表に生かすように言っています。そうした姿勢もずいぶん身についてきたと思います。
――授業の後半は、キーシーンを見せながら番組の内容を確認しましたね。
はい。今回は視聴前に、ここを見てほしいという視点を特に話さずに番組を見せたので、子どもの意見が拡散する可能性がありました。そこでふり返りをしながら番組のポイントをおさえていったのです。予定した授業プランでは、〈がんこちゃんに「ちゃんと手紙を届けてくれたの?」と聞かれた時のラッパーの気持ち〉と〈最後みんなに謝った時のラッパーの気持ち〉の二つについて話し合うつもりでした。でも紙飛行機についての感想が多かったので、それも話し合いの柱に加えたのです。子どもたちの純粋な感想をもとに授業を進められて、よかったと思います。
番組利用の大きなよさは、継続視聴だと思います。視聴を重ねる中で、がんこちゃんと一緒に成長していると感じます。4月には新入生も入ってくるので、上級生として元気よく迎えてほしいですね。
ざわざわ森のがんこちゃん
< Eテレ (水)(金) 午前 9:00 ~ 9:15 >
投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:10:00
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