ミユウのいろいろ日記
さっそく、ランチをいただいてきました。
☆2011年12月上旬 アルザス地方メニュー
ガストロノミー ジョエル・ロブション
Joel Robuchon Restaurant Gastronomie
お天気が良かったので、恵比寿ガーデンプレイス内のシャトー広場を通り抜け、ロブション城の1階入口から入城。フロントでコートと手荷物を預けて、ダイニングルームに案内されるまで2階の「Rouge Bar ルージュ・バー」でウェイティング。「Rouge Bar ルージュ・バー」でのひととき、これからいただくランチへのドキドキ感が膨らみます。
燦然と輝くバカラのシャンデリア、シャンパンゴールドの壁に埋め込まれたクリスタル、黒い椅子に黒いテーブルクロス、そして、モノトーンのカーペット。ランチでも男性はジャケット着用のドレスコードが設定されていて、非現実的と言えるほどに豪華なロブションワールドの店内。なのに、何故か緊張感よりもむしろ懐かしさにも似た親しみを感じるのは、いつもフレンドリーな笑顔でサポートしてくださるスタッフの方々のサービスのおかげだと思います。
素敵なテーブルセッティングもロブションランチのお楽しみのひとつ☆
昨年の12月のランチのときには、クリスタル製のかわいらしいスノーマンがテーブルの上に飾られていました。今回飾られていたのは、クリスタル製のキャンドルスタンド。ランプシェード付きのキャンドルスタンドってユニークですよね。でも、ロウソクの煤(すす)とかお手入れが大変そう?と、スタッフの方に伺ったところ、キャンドルスタンドにセットされているのは本物のロウソクではなくて、ロウソクタイプの照明を使っているとのことでした。なるほど!
ランプシェード付きのキャンドルスタンドは、フィリップ・スタルク氏デザインのバカラ社「ダークサイド」シリーズのキャンドルスタンド「アワファイアー」のものでした。クリスタル製のクラシックな雰囲気のスタンド部分にシャープなデザインのゴールドのランプシェードの組み合わせが斬新な印象のキャンドルスタンドが、「ガストロノミー ジョエル・ロブション」のインテリアにとてもよくマッチしています。
ここで、お料理の前にスタッフの方から伺った"ないしょのお話"のご紹介です。
≪テーブルクロスの秘密≫
「ガストロノミー ジョエル・ロブション」のテーブルクロスは、黒色のクロスの1枚掛けに見えますが、実は黒色のクロスの下には2枚クロスが敷いてあって3枚掛けになっているそうです。
理由その1:テーブルクロスのフワッとした質感を演出するため。
理由その2:テーブルクロスがクッション代わりになっていて、食器やカトラリー類をテーブルに置いた時に食器の音がしないようにとの配慮。「食器の音がするのは美しく無い」というジョエル・ロブション氏の美学が、テーブルクロスに至るまで反映されています。
≪食器の秘密≫
ロブション城の地下には食器類用のストックルームがあって、膨大な数の様々な種類の食器が揃っているそうです。また、写真を使ったユニークな盛り付けなど、アートにも深い知識とこだわりを持つ総料理長アラン・ヴェルゼロリ氏はレストランで使っているオリジナルプレートのデザインも手掛けているとのこと。
お待たせしました!それでは、今回のランチのスタートです。
最初にパリパリの皮が美味しいプチサイズの「バゲット ロブション」がサービスされた後は、ワゴンの中から好みのパンを選んでいただけます。自家製のパンの中には、ミルクパン「パヴェ」やクロワッサンなど「LA BOUTIQUE de Joel Robuchon ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」で購入可能なパンもあります。パン皿が空くとすぐにスタッフの方がおかわりのパンを聞きにきてくれます。豊富な種類のパンはひとつひとつが小さめのサイズになっていますが、どのパンもとても美味しいのでついついおかわりをいただいてしまいます。パンでお腹をいっぱいにしてしまわないようにセーブするのが大変。パンの食べ過ぎに注意!
L'Amuse-bouche
赤いカンパリのジュレに黄色のオレンジのソース、一番上の淡いピンク色の泡の層はグレープフルーツ。柑橘系グレープフルーツのフレッシュな香りがテーブルの上に広がって、これからいただくランチの楽しい雰囲気を盛り上げます。
ローズマリーのジュレとカボチャのムース。プレートの上には、ローズマリーの枝と小指の先ほどの小さなかわいらしいカボチャの置物が飾られていました。
Crabe et avocat
カニとアヴォカドのフォンダン
アヴォカドが苦手なので私はいただかなかったのですが、アヴォカドの上にトッピングされたウニやカニを混ぜながらいただく、さっぱりとした味付けの一皿とのこと。プレートに敷かれた貝殻の写真は総料理長アラン・ヴェルゼロリ氏が撮影したもので、グラスの周囲には小さな貝殻も飾られていました。
Une Entrée 前菜
Noix de Saint-Jacques poêlée puis gratinée au jambon de Paris, nage d'endive
活ホタテ貝 セニャンにポワレしてからジャンボン・ド・パリ、ミモレットと共にグラチネ アンディーヴのナージュに浮かべて
フランス産の生ハム「ジャンボン・ド・パリ」を使ったスープに、ミモレットチーズがトッピングされた活ホタテ貝。ぷりっぷりのホタテがとても美味しかったです。「今日のメニューは当たりだね!」コースメニューの前菜が美味しいと、これからいただくお料理への期待感がぐっと高まります。少し塩味が強い印象を受けましたが、ワインとだったら合うのかも。
Fregola Sarda cuite comme un risotto et tarabagani au jus de crustacé au curry
サルディーニャ島パスタ"フレゴラ" ジャガイモのブイヨンでリゾット仕立て
シンプルに蒸し上げたタラバガニをのせ、エストラゴンとスパイスの香る"ジュ"添え
サルディーニャ島パスタ"フレゴラ"は、クスクスを大きくした感じの粒状パスタで、リゾット風なメニューでした。カレー風味の味付けにタラバガニの組合せがユニーク。ボリューム感のある一皿です。目を引いたのは、リム部分が波状にデザインされたスーププレート。渦巻き状の波紋がとても美しい、しっかりとした造りのプレートはスペイン製とのことでした。
Une Soupe スープ
Topinambour sur un caillé lacté dans un bouillon au goût de garbure et copeaux de jambon Iberico
トピナンブール イベリコ生ハムのブイヨンでなめらかなスープにし、パルメザンチーズのフランに注いで「トピナンブール」は日本語で「キクイモ」のことだそうです。「キクイモ」って、あまり馴染みのない食材ですが、フランスではわりとポピュラーな食材とのこと。泡状に仕上げられた軽い食感の「トピナンブール」のポタージュスープの中にはパルメザンチーズのフランが隠れていて、とろ〜り。アクセントとして添えられた、生ハムと刻んでトッピングされた黒トリュフの風味がシンプル系スープを引き立てます。トピナンブールのスープは黒いスクエアプレートに和食器っぽい形の白いボウルでサービスされました。スープスプーンにも漆塗りの朱色のスプーンが使われていて和テイストな雰囲気。お茶漬けとかにも合いそうな感じですよね。この白いボウルだったら自宅用にもいいかも。と、スタッフの方に伺ったと� ��ろ、意外にも和食器っぽいと思っていた白いボウルはフランス製リモージュ焼の「Bernardaud(ベルナルド)社」のものでした。
Un Poisson 魚料理
Saumon confit et sa brandade à l'huile de champignons secs et sucs de saumon
タスマニアサーモン 低温でコンフィにし、ブランダードをのせて
サーモンガルム、ドライシャンピニオンのソースとタスマニアサーモンを2種類の調理法で仕上げたメニュー。
正直、今まで食べたサーモン料理の中でずば抜けて1番美味しかったです。
透明のグリーンのシートがトッピングされているほうがサーモンのコンフィで、サーモンとグリーンのシートの間にはマッシュポテトにほぐしたサーモンを混ぜ込んだ「ブランダード」が挟まれていました。透明のグリーンのシートの正体は、バジルソースをゼラチンでシート状に固めたものだそうです。
小さいサイズのほうは、こんがりと焼かれた皮つきのサーモン。ソースにはサーモンの魚醤が使われているとのこと。
Une Viande 肉料理
Canard Challandais fumé puis grillé avec des châtaignes et céleri au jus gras
シャラン産鴨 スモークしてからゆっくりとグリエし、セロリラヴとフランス産栗のコンフィと共に
セロリが苦手で、鴨は嫌いではありませんが普段あまり好んでいただく食材ではなくて。でも、今回のランチのお目当てのひとつに、「Bernardaud(ベルナルド)」のEcume エキュームシリーズのゴールドプレートをメインディッシュに使っていただくのをお願いしようと思っていたので、ゴールドのプレートに鴨肉の赤い色が映えると思って鴨&セロリのメニューをチョイスしてみました。
鴨もセロリも全然大丈夫でした!
鴨はクセがなくてとっても柔らかくて、セロリもセロリと気づかないぐらい。鴨にトッピングされたポロネギは「鴨ネギ」を意識した組合せとのこと。最後に食べた栗の甘味がバランス良くメニューを引き立てていてとても美味しい一皿でした。
ちなみに、今回使っていただいたベルナルドのゴールドのプレートは「ガストロノミー ジョエル・ロブション」のキッチン内ではニックネームで「秀吉(Hideyoshi)」と呼ばれているそうです。
Boeuf grillé avec des légumes au jus gras
特選和牛ロース肉 グリエにし、旬野菜と茸のコンポジション

ライチのジュレにグアバのシャーベット、バラの香りの泡のソースを添えて
「アヴァン デセール」は、デザート前のお口直しのこと。ふわっと香るライチの華やかな香り、グアバのシャーベットはあっさり&さっぱり。

Far aux Pruneaux avec une gelée au sirop d'érable et une glace aux pruneaux
ファーブルトン プラムのコンポートとグラス、メープルシロップのジュレを添えて

プレートの一番下にメープルシロップのジュレを敷いて丸く焼いたファーブルトンを1個、ファーブルトンの周りにプラムのコンポートと泡状のプラムソースを添えて、さらにプラムのアイスクリームをトッピング。「ファーブルトン」って、普段あまりなじみのないお菓子でしたが、ミルクと卵の素朴な風味にプラムの香り、ファーブルトンのもちっとした食感が楽しい甘さ控えめのデザートでした。

イチゴのスープ ルバーブのコンフィと共に、フロマージュブランのソルベを浮かべて

escorté de mignardises
カフェとミニャルディーズ
今回のミニャルディーズ(小菓子)は、和風な感じの抹茶のゼリーでした。抹茶のゼリーの下には、和三盆を使ったとろけるプリン。ふわっと柔らかいプリンの甘さに、気分が「ほっ」とします。ランチコースの締めくくりにピッタリ。
アップルパイが大好きで、デザートの「紅玉リンゴ キャラメリゼにし、軽やかなパイで包んだシナモンのグラスと共に」が今回のランチのお目当てのひとつでしたが、2月上旬に来日されたジョエル・ロブション氏によるメニューチェックで、私がランチに伺う3日前ぐらいに「紅玉リンゴ・・・」はメニューから外されてしまったとのこと。タッチの差で「紅玉リンゴ・・・」をいただくことができませんでした。残念。
次回、春のメニューが楽しみです♪

総料理長アラン・ヴェルゼロリ氏登場!!!
スタッフの方にテーブルクロスや食器についてのいろいろな裏話を伺いながら、リラックスした雰囲気でサービスを受けることができました。また、個人的に料理や食器が好きなこと、レストランで使われている食器やメニューの盛り付けに興味を持っていることなどや、前回と今回では重複して使われている食器がほとんど無くて食器のバリエーションの多彩さに驚いたことなどを話していたところ・・・
突然、総料理長のアラン・ヴェルゼロリ氏がテーブルまで来てくださいました。英語でご挨拶いただいたので、私自身も食器が好きなことを改めてお伝えすることができました。メインディッシュに使っていただいた「Bernardaud(ベルナルド)」の「Ecume エキューム」シリーズのゴールドプレートについても、『シャンパンゴールドの壁の色やクリスタルなどで装飾された「ガストロノミー ジョエル・ロブション」のインテリアに「Bernardaud(ベルナルド)」の「Ecume エキューム」シリーズのゴールドプレートが合っていると思って使っています。』と、アラン・ヴェルゼロリ氏ご本人から直接伺うことができました。アラン・ヴェルゼロリ氏の人柄に触れることができて、とても嬉しかったです。

プレゼントにいただいたオレンジ風味のお菓子パン「ブリオッシュ オランジェ」は、次の日の朝食用にしています。ふわふわの甘い「ブリオッシュ オランジェ」をいただきながら、昨日のランチの余韻を。
そして、もうひとつのお楽しみはロブション城の地下1階「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」への寄り道。
ロブションのブランジュリー&パティスリー「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」では、パンや焼き菓子、ケーキやコンフィチュールなどが購入可能です。今回は、小さいサイズのコンフィチュールの中からオレンジジャムとバラの香りのラズベリージャム、種入りマスタードにカシスクリームを混ぜ込んだピンク色のカシスマスタードを購入しました。カシスマスタードは初めてですが、カシス風味のフルーティな甘酸っぱいマスタードなのかな?肉料理やサラダのドレッシングに合うとのこと。楽しみです♪
奇跡のレストラン ジョエル・ロブションが生み出すシンプルフレンチ
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著者 ジョエル・ロブション
作り方解説 内坂芳美
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ミユウ
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